岸田首相、異例の議員総会出席 前日の批判意識か、総裁選へにじむ危機感
岸田文雄首相(自民党総裁)は事実上の国会閉会日となった21日、同党参院議員総会と代議士会に相次いで出席した。
参院への出席は異例。前日の代議士会の首相欠席に対し批判が出たことを踏まえての対応とみられる。
閉会は秋の総裁選に向けたスタートラインとも評されるが「推薦議員(20人)集めにも苦戦中」(首相に近い議員)との情報も流れ、現職総裁ながら横綱相撲とはほど遠い危機感をにじませている。
代議士会では麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長と並んで座り、政権を支えてきたトロイカ体制をアピール。
首相のあいさつは記者団に公開され、改正政治資金規正法成立への苦労をねぎらった上で「議論を進める中で大きな混乱や迷惑をかけたことをおわび申し上げる」と述べ、法案の再修正を巡るドタバタ劇を陳謝。
裏金事件を念頭に「こうした大きな問題を起こしたのがわれわれ自民党であること。国民の厳しい声、厳しい目が注がれていることを考えると自民党を守るために私自身、総裁として決断した」と述べ、党内の異論を抑えトップダウンで進めてきたことを釈明した。
熱弁に対して拍手はまばらで、出席者の表情は終始険しかった。
腕を組んだまま黙って聞き入っていたある議員は代議士会後、「これでは駄目だ」とつぶやくと、別の議員は「パフォーマンスが過ぎる」と首相への不満を漏らした。
参照元∶Yahoo!ニュース