『ダブルインパクト』でも頻発、ネタ中にMCや審査員が笑う姿を映す「画面のよそ見」はどんな狙いがある?

テレビを視聴している人

7月21日に初開催された、漫才とコントで競うお笑いの賞レース『ダブルインパクト~漫才&コント二刀流No.1決定戦~』(日本テレビ・読売テレビ系)。

番組をテレビで見ていて気になったのは、ファイナリストたちのネタ中、画面が頻繁にMCや審査員が笑っている姿に切り替わっていたところ。

この「画面のよそ見」は、全国でテレビ放送されるお笑いの賞レースではたびたび、SNSなどで賛否の意見がかわされる。

やはり今回も、SNSで難色を示す声が多数挙がった。

ネタ中の「画面のよそ見」は、いったいどんな効果が期待されているのか。

ネタ番組などでは、観客の笑い声や拍手を付け足す演出がよく見られる。

特に日本テレビ系のネタ番組はいずれも分かりやすく加工している感がある。

ただそれは、視聴者に少しでも盛り上がってもらいたいという気持ちのあらわれだ。

『ダブルインパクト』での「画面のよそ見」の多さもその一環。

お笑いの賞レースという「祭り」がさらにリッチに見えるよう、カメラが撮影している画面を適宜切り替えるスイッチング担当者は、MCや審査員の表情をたくさん映したと推察できる。

ちなみに映画やドラマでは、たとえば感動的な場面で、物語の主人公以外の他者が泣いている姿をあえて映すことで、感情が広く波及している様子をあらわす手法がある。

そうすることで、画面を越え、鑑賞者のもとまで感動を届ける狙いがある。

賞レースの「画面のよそ見」も、笑いを視聴者のもとまで広げるため、映像論に近いやり方が用いられているのかもしれない。

賞レースとは言えテレビのショー。

「画面のよそ見」は視聴者にシビアになりすぎて欲しくない番組側の考えではないか。

ネタだけに集中したい視聴者と、MCや司会者の笑う様子を見て臨場感を得たい視聴者の両方のバランスを取るのは難しそうだ。

参照元:Yahoo!ニュース