オレオレ詐欺20~30代の被害急増 「警察官かたる手口」の4割集中 65歳以上は減少

特殊詐欺をイメージした写真

特殊詐欺などの防止システムを手掛ける「トビラシステムズ」(名古屋市)は15日、詐欺電話に関する警察庁統計などの分析結果(今年1月から5月末)を発表した。

オレオレ詐欺のうち、警察官をかたってだます手口の被害者の4割が20~30代の若い世代と判明。

同社は危機意識の薄い若い世代が被害に遭っていると指摘した。

オレオレ詐欺全体でも、被害者の55.5%が65歳未満で、65歳以上(44.5%)を上回った

同社の分析によると、オレオレ詐欺被害者に占める65歳未満の比率は、2022年が1.8%、2023年が5.7%だったが、2024年には33.6%と急上昇。

今年は5月末までに55.5%となり、これまで大勢を占めていた「65歳以上」を初めて上回った。

若年化の原因は20~30代の比率の上昇にあるという。

2022年は0.5%、2023年は2.7%だったが、2024年に13.5%と高まり、今年(5月末まで)は29.6%に上昇している。

背景とみられるのが、警察官をかたって現金などをだましとる手口の増加と、それに伴ってだまされる若者が増加したことだという。

警察庁によると、今年1月から5月末までの特殊詐欺の認知件数は1万905件。

そのうち警察官をかたる手口によるものは3816件で約35%を占めた。

このうち、30代が768件で最多で、20代が703件と続き、20~30代が被害の約4割を占めた。

この結果を受け、同社は約1200人を対象にアンケートを実施。

「警察官をかたる詐欺が増えていることを知っているか」との質問に対し、20代(回答238人)の45.4%、30代(同239人)の32.6%が「知らない」と回答した。

同社は「手口への認知や危機感が広がっていないことが被害急増の一因になっている可能性がある」と分析している。

参照元:Yahoo!ニュース