茨城大付属小いじめ、大学が報告遅れや誤回答 保護者に3度謝罪

教室内をイメージした写真

茨城大教育学部付属小学校で2021年に起きた「いじめ重大事態」を巡り、大学が被害に遭った女子児童側に3度謝罪する事態に陥っている。

文部科学省への報告遅れや調査に対する誤回答に加え、女児の保護者に事実と異なる説明をして謝罪に追い込まれた。

後手後手の対応に、保護者は不信感を募らせている。

保護者の弁護士が第三者委員会に提出した資料によると、女児は4年生だった21年4月ごろから同級生に付きまとわれたり、悪口を言われたりして不眠や腹痛などを訴えて長期間不登校になった。

大学はいじめ防止対策推進法に基づく重大事態として文科相に報告しなければならなかったが、1年超も報告せず、調査もしていなかった。

毎日新聞が23年4月に報じると、大学は太田寛行学長名の声明を発表して謝罪した。

保護者が求める第三者委の設置について、校長は当初拒否したが、22年5月に文科省の統計調査「問題行動・不登校調査」(21年度)に「調査済み」と、事実と異なる回答をしていた。

その点について24年8月に発表し、9月に保護者に2度目の謝罪をした。

大学は文科省への誤回答に気付いた時期についても保護者に事実と反する報告をしていた。

大学は24年9月に学長名の文書を保護者に送り、「不十分な説明となったことについては、深くお詫(わ)び申し上げます」と3度目の謝罪をした。

第三者委の結論は出ていない。

女児は24年春に卒業し、内部進学せずに別の中学に進んだ。

保護者は大学の対応に「うその説明と釈明の繰り返し」と憤っている。

参照元:Yahoo!ニュース