米政府、反ユダヤ的と英音楽デュオ「ボブ・ビラン」のビザ取り消し

米国務省のランドー副長官は30日、X(旧ツイッター)に投稿し、2人組の英パンクラップデュオ「ボブ・ビラン」のメンバーのビザ(査証)を取り消したと明らかにした。
先週末に英国で開催された音楽祭で聴衆をあおり、米国務省と、音楽祭を生中継した英BBC放送がメンバーの発言を反ユダヤ的だと認めた。
ランドー氏は投稿で「暴力と憎しみを称賛する外国人はわが国に歓迎される訪問者でない」と語った。
BBCは30日、生中継を停止しなかったのは遺憾だとし、警察は刑事事件として捜査を始めたと発表した。
ボブ・ビランは舞台上で「IDF(イスラエル国防軍)に死を」という掛け声をあおったり「パレスチナは存在するべきだ、自由になるだろう」と発言したりした。
ボブ・ビランは英国で流行したラップ音楽とパンクロックを融合させたことで知られ、人種差別、同性愛嫌悪、階級格差などの社会問題を歌詞で取り上げており、これまでにもパレスチナ支持を表明していた。
リード・ボーカルのボビー・ビランは、音楽祭に関して投稿したみられるインスタグラムへの書き込みで「自分たちが望み、必要とする変革を目指して声を上げるように子どもたちに教えることが、この世界をより良い場所にする唯一の方法だ」と強調した。
国務省は誰のビザを取り消したのか、また取り消したのがどの種類のビザだったのかについて詳細を明らかにしていない。
ボブ・ビランは11月、米国でコンサートツアーを予定している。
参照元:REUTERS(ロイター)