マダニの被害、実は感染症だけじゃない まさかの「肉アレルギー」にも要注意!

マダニを撮影した写真

梅雨が明け、山や草むらに入る機会が増えるこれからの季節。

マダニによるSFTSなどの感染症に注意が呼びかけられていますが、実はそれだけではない。

近年、マダニに刺されることがきっかけで「肉が食べられなくなる」アレルギーを発症する人が出ている。

その名も「α-Gal 症候群」。

突然、牛や豚などの肉にアレルギー反応を示すこの病気は、気づかれにくいのも特徴だ。

マダニに刺されることで、肉に含まれる「α-Gal」に対するアレルギー体質になることがある。

これまで問題なく食べていた牛肉や豚肉で、じんま疹や呼吸困難、場合によってはアナフィラキシーショックといった重篤なアレルギー症状を引き起こす可能性がある。

特に注意が必要なのは、症状が食後2〜6時間後と遅れて表れるため、原因となる食品に気づきにくい点だ。

繰り返しマダニに刺されると発症リスクが高まる。

このアレルギーは、A型やO型の血液型の人に比較的多く見られるとされており、B型・AB型の人は発症しにくい傾向があるようだ。

また、鶏肉は問題ないとされているが、豚由来の皮やゼラチンを含む食品や医薬品にも反応することがあるため注意が必要だ。

発症後も数年間マダニに刺されなければ抗体は減少し、肉が食べられるようになることもある。

被害を防ぐには、マダニに刺されないことが最大の予防策だ。

野外では露出を控え、ディートなどの虫よけスプレーを使用し、帰宅後はシャワーを浴び、マダニがついていないか身体をチェックすることが大切だ。

マダニは感染症も媒介する。

小さな虫だが、正しい知識と備えでマダニ対策を心がけよう。

参照元:Yahoo!ニュース