アップル、Siri刷新へ外部AIの活用検討 自社開発から方針転換か

米アップルは、音声アシスタント「Siri(シリ)」の刷新に向け、アンソロピックPBCかオープンAIの人工知能(AI)技術の活用を検討している。
自社開発のAIモデルに依存してきた方針を転換し、苦戦するAI戦略の立て直しを目指す画期的な動きとなる可能性がある。
事情に詳しい複数の関係者によると、アップルはSiriに両社の大規模言語モデル(LLM)を採用する可能性について協議。
自社のクラウドインフラ上でテスト運用可能なモデルバージョンを訓練するよう依頼したという。
非公開協議だとして関係者は匿名を条件に話した。
アップルは現在、AI機能のほとんどを「アップル・ファウンデーション・モデル」と呼ぶ自社開発技術で駆動しており、2026年にその技術を搭載した新しい音声アシスタントのバージョンを計画していた。
Siriにアンソロピックの「Claude」やオープンAIの「ChatGPT」を採用すれば、生成AI分野の競争で苦戦していることを認める格好となる。
Siriは既にウェブ検索の一部でChatGPTを活用しているが、Siri自体はアップルの技術で動作している。
アップルによる外部モデルに関する調査は初期段階にあり、採用に関する最終決定はまだ下していないという。
自社開発モデルを使用し「LLM Siri」と呼ぶ社内プロジェクトは現在も活発に開発が進められている。
アップル、アンソロピック、オープンAIの担当者はコメントを控えた。
ブルームバーグの報道を受けてアップルの株価は6月30日に約2%高で終了した。
参照元:Yahoo!ニュース