スタバやタリーズも コーヒーチェーンが紅茶や日本茶の専門店を出店する理由

コーヒーの飲食店をイメージした画像

ここ最近、コーヒーチェーンが紅茶や日本茶の専門店をオープンするケースが増えている。

例えば、タリーズコーヒーは「タリーズコーヒー &TEA」という紅茶の専門店を展開する一方で、スターバックスも「STARBUCKS Tea & Cafe」という紅茶専門店の展開を2020年から始めている。

また「PRONTO」は「和カフェ Tsumugi」という和カフェ業態の展開に注力中だ。

なぜ今、コーヒーチェーンは、コーヒー以外の専門店をオープンさせているのだろうか。

その背景を解説する。

帝国データバンクによると、2024年度(2024年4月~25年2月)に発生した喫茶店の倒産は66件に達し、過去最多を更新しそうな勢いだ。

その要因として大きいのが原材料費の高騰だ。

特にコーヒー豆の高騰が歴史的な水準で続いている影響が大きいだろう。

もともとコーヒー豆については「2050年問題」があり、世界のコーヒー豆の生産量の約6割を占めるアラビカ種の栽培に適した地域が半減するといわれている。

そのためコーヒー豆の価格高騰は常態化する可能性も高い。

とはいえ、カフェは利益の少ないビジネスモデルのため、原材料の高騰を価格に転嫁するのが難しいのも現実だ。

現に、それが倒産件数の増加に繋がっている。

そうした背景を受けて、有名チェーンが紅茶や日本茶の専門店の出店に力を入れている。

紅茶は、コーヒーと原価があまり変わらないのにもかかわらず、体験を重視する傾向が強いため、価格を上げやすいという特徴がある。

つまり、コストを抑えながら利益の最大化が図れるため、カフェよりも高収益モデルになる可能性も高いという。

ティーカフェで成功した「ゴンチャ」のように、今後、紅茶で成功するブランドが現れるかもしれない。

参照元:Yahoo!ニュース