拒否されても追尾 「怒られたけど…」不屈の精神が救った詐欺被害

特殊詐欺をイメージした画像

特殊詐欺被害を防いだとして、大阪府警鶴見署は28日、大阪市鶴見区の会社員、高橋俊一さん(54)に感謝状を贈呈した。

ATM(現金自動受払機)の近くで被害に遭いそうな女性を見かけて説得し、拒否されても追尾。

あまりのしつこさに女性が怒り「男の人がおって手続きがでけへん」と詐欺グループに訴えるほどだったが、不屈の精神が女性を救った。

4月下旬の夕方。

JR放出駅周辺の銀行ATMコーナー近くで、メモを手に携帯電話で何者かと大声で話している80代女性が目に入った。

「詐欺ではないか」と直感したという。

110番通報した後に「詐欺に遭っていませんか」と声をかけたが、女性はイライラした様子で「大丈夫!」と返してきた。

女性は電話でコンビニへと誘導されていたため、高橋さんもその後を追いかけた。

約200メートル離れたコンビニのATMに移動したころで警察官も到着。

警察官の存在を察知したのか、電話は切れたという。

女性は東大阪市職員を名乗る男から「医療費の払い戻しがある」と言われ、現金を振り込むためにATMを訪れていた。駆けつけた警察官に対しても「役所の人と話をしてるから!」と怒っていたという。

感謝状を受け取った高橋さんは「怒られたけど、女性が被害に遭ってしまったら寝覚めが悪くなる。被害に遭わずホッとしている」と振り返った。

参照元:Yahoo!ニュース