いったい誰が?小学校にある林から“毎年消える山菜” タラノメは残らず持ち去られる 看板設置後も被害がやまず、学習に活用する子どもたちは「悲しい」

疑問を抱えている人

長野県伊那市伊那西小学校に隣接し、「林間」という愛称で児童に親しまれる学校林に自生するタラノメが4月末、誰かに採取されてしまった。

毎年のように、食べ頃となった山菜が取られてしまうという。

同校は「林間の動植物は、子どもたちの学びに生かせるように残しておいてほしい」と呼びかけている

同校敷地にある学校林は広さ約1.3ヘクタール。

学習に活用するほか、関係者以外の立ち入りを制限していないため、地域住民の散歩などにも利用されている。

タラノメの他、タケノコやコシアブラ、フキノトウなど、さまざまな山菜が自生。

これらは児童が収穫し、地域の大人から料理の仕方を教わって食べるなど、食育に活用されている。

今年はタラノメの被害が大きく、タラノキ70本でほとんど残らず持ち去られた。

被害に気がついたのは4月21日、月曜。

前週の金曜、児童が成長具合を確認し「そろそろ収穫できるね」と楽しみにしていた。

月曜までの間に持ち去られたとみられる。

中には幹が折られてしまったタラノキもあった。

2年生の根岸緑太郎(ろくたろう)さん(7)は緑豊かな林間が好きだといい、「(タラの芽は)いろんな料理にして食べたかった。木が折られて悲しい気持ちになった」と話した。

同校は昨年4月、訪れた人に持ち去りを控えるよう呼びかける看板を林内の2カ所に設置した。

しかし、効果はあまり出ておらず、新たな防止策を検討している。

担当の職員北村勝行さん(65)は「悪気なく収穫している人もいるかもしれない」とし、「山菜を教育に利用していることを地域の人にきちんと周知していく必要がある」と話している。

参照元:Yahoo!ニュース