イタリア企業のAI活用、わずか8% IT技術普及に遅れ 国立統計機関

イタリア国立統計研究所(ISTAT)が21日発表した統計によると、昨年同国で人工知能(AI)を活用した企業は100社中8社と8%にとどまり、フランスやスペインなど他の欧州連合(EU)加盟国を大幅に下回ったことが分かった。
ドイツでは20%だった。
同研究所は、全般的にIT技術の普及が欧州の目標水準に達していないことが理由だと指摘した。
統計によると、最低限のIT技術を持つ16─74歳のイタリア人は2023年時点で45.8%。
経済発展が遅れる南部(6州とシチリア島、サルデーニャ島)では36.1%にとどまった。
EU27カ国の平均は55.5%で、欧州は30年までに80%となるよう目指している。
イタリアでは、深刻な人口危機と困難な経済状況を背景に、高等教育を受けた若い世代がチャンスを求めて海外に行くケースが増えている。
同研究所によれば、23年にイタリアを出国した25─34歳の大学院卒は2万1000人と、前年から21.2%増加。
資格を有する若い労働者の出国数は、過去10年間で9万7000人に上った。
参照元:REUTERS(ロイター)