「ペットボトル症候群」に子ども要注意 薬剤師が指摘する″危険な悪循環″

暑い日に、キンキンに冷えたジュースをゴクゴク…。
でも、その飲みすぎが健康リスク「ペットボトル症候群」につながるおそれもある。
子どもや高齢者にも注意が必要とされるこの症状について、薬剤師に話を聞いた。
「清涼飲料水を大量に飲むうちに、血糖値が急上昇して糖尿病のような状態になることがあります」と話すのは、七嶋和孝薬剤師だ。
主に炭酸飲料やスポーツドリンクなど、糖分を多く含む清涼飲料水(※水やお茶は除く)を多量に飲んで発症するケースが多いことから、「ペットボトル症候群」と呼ばれている。
特に危険なのは「喉が渇く→清涼飲料水を飲む→さらに喉が渇く」という悪循環・・・。
糖分の過剰摂取となり、体内のバランスを崩すことに繋がる。
七嶋薬剤師によると、【1か月以上、1日1.5リットル以上】飲み続けると、発症リスクが高まるという。
主な症状はー
▶喉の渇き
▶ふらつき
▶腹痛
▶嘔吐 など
WHO(世界保健機関)は、糖分摂取の目安として「1日の総カロリーの5%未満(成人で約25g)」を推奨している。
これは角砂糖で約8個分に相当するが、一般的に500mlの清涼飲料水には30〜50gの糖が含まれており、ペットボトル1本だけで推奨量の1.5〜2倍を超える計算にー。
薬剤師 七嶋和孝さん:「体が小さい子どもは、1日の糖分摂取量も大人より抑える必要があります。欲しがるからと言っておじいちゃん、おばあちゃんがジュースを与えすぎてしまうケースもあり、正しくセーブすることが非常に大切です」
熱中症対策として飲まれることも多い「スポーツドリンク」や「経口補水液」についても、注意が必要だと七嶋薬剤師は指摘する。
薬剤師 七嶋和孝さん:「“スポーツ”ドリンク、とあるように、スポーツをして汗をかいた場合にスポーツドリンクを飲む、下痢や嘔吐から体液を補うために経口補水液を飲むことは有用だと思います。しかし、部屋に籠っているにも関わらず、『喉が渇いた』という理由だけで飲むと、こちらも糖分や塩分の過剰摂取に繋がってしまいます。飲むにあたっての状況を考えることが必要だと思います」
薬剤師 七嶋和孝さん:「絶対にジュースを飲んではいけない、というわけではありません。大切なのは“飲む量”です。水や麦茶を基本に、清涼飲料水は“たまのお楽しみ”にしてください」
参照元:Yahoo!ニュース