フィッチ、アルゼンチンの格付けを1段階引き上げ

アルゼンチンの国旗を撮影した画像

格付け会社フィッチは12日、アルゼンチンの長期外貨建てと現地通貨建ての発行体格付けを「CCC」から「CCCプラス」へ1段階引き上げた。

CCCプラスは「デフォルト(債務不履行)に陥っているか、またはその懸念が強い」と定義されている格付け。

フィッチは引き上げの理由について、国際通貨基金(IMF)からの新たな融資の開始と、為替管理措置の大半の解除によって、対外流動性が高まったことを挙げた。

フィッチは「景気回復とディスインフレのペースは既に私たちの以前の予想を上回っており、これらの政策変更はさらに下支えするだろう」とのコメントを出した。

アルゼンチンは4月、IMFから総額200億ドルの融資(拡大信用供与措置=EFF)を48カ月間受けることで合意。

ミレイ大統領の下で長期の経済低迷から脱する兆しが出ている中で、為替管理措置の大半が解除されていた。

IMFは4月に120億ドルを融資しており、アルゼンチンは6月までに20億ドルの追加融資を受けられるようになる。

ミレイ政権が進める厳しい緊縮財政により、アルゼンチンのインフレ率は鈍化してきた。

一方でミレイ政権の緊縮財政や改革に反対する主要労働組合がストライキを展開しており、4月には全国規模のストによって国の機能が麻痺した。

参照元:REUTERS(ロイター)