元交際相手の「ストーカー被害」どう防ぐ 専門家「素人の介入は危険」高校生は「デートDV」予防講座

交際相手にストーカーをされている人をイメージした画像

神奈川県川崎市で行方不明となり遺体で見つかった女性は、ストーカー被害を警察に相談していた。

交際関係をめぐるトラブルから発展する危険性もあるストーカー被害、どのような対策が有効なのだろうか。

福岡県飯塚市の近畿大学付属福岡高校で9日に開かれたワークショップ。

1年生およそ300人が学んだのは「デートDV」についてだ。

「デートDVとは、恋人同士で起こる暴力のこと。」

実際に起こりうる事例を通して、被害者と加害者の気持ちに目を向けながら人との関わり方を考えた。

■1年生「(DVを)している人の方が気づかないのかなと思いました。」「どうしたら人間関係がよくなるのか、平和的に解決する方法を模索したいです。」

誰かを傷つけてしまう前に、自分や他人の言動に気づくことが被害を防ぐ第一歩だという。

■道園さん「暴力を受けていることに気づけなければ、SOSを出せない。ストーカーや性犯罪にも関わる内容だと思います。」

交際をめぐるトラブルから発展する危険性があるのが、ストーカー被害だ。

神奈川県川崎市で行方不明だった女性の遺体が見つかった事件では、被害女性や親族は事件前、死体遺棄の疑いで逮捕された元交際相手の男からのストーカー被害を警察に相談していた。

また、福岡で2023年1月、JR博多駅前で女性が刺殺された事件では、被害女性は、殺人の罪で有罪判決が確定した元交際相手の男からのストーカー被害を警察に訴えていた。

交際していた相手からのストーカー被害について、20年以上、ストーカー問題の解決に取り組む専門家に対策を聞いた。

■NPOヒューマニティ・小早川明子 理事「警察ばかりに相談するのではなく、DV防止センター(配偶者暴力相談支援センター)に相談するのがいいと思います。別れてストーカーされたら警察の案件となっていますが、別れる前後や、過去や現在の暴力も相談員がアドバイスをしてくれます。」

配偶者暴力相談支援センターは、被害者に身の危険が迫っている時に一時保護などの対応も行う。

■小早川 理事「素人が介入することは危険。DVを受けていた被害者と、警察の抑止が効かないストーカーが直接、対峙(たいじ)することは大反対です。」

さらに、法テラスといった法律の専門家など、被害について多方面に相談し、ストーカーと距離を置くことを最優先に考えてほしいと訴えている。

参照元:Yahoo!ニュース