「ヤミ金の味、忘れられず…」旧五菱会事件のヤミ金グループ元メンバーら4人 ヤミ金で利息得た疑いなどで逮捕

闇金業者の写真

2003年に明るみになった指定暴力団山口組系の旧五菱会によるヤミ金融事件で、ヤミ金グループのメンバーだったとみられる男ら4人が、ヤミ金で違法に利息を得るなどしたとして逮捕されたことが分かった。

捜査関係者によると、ヤミ金を経営する針谷恭輔容疑者(44)ら2人は去年10月から今年2月までの間、30代から60代の男女9人に国に登録せずに、およそ180万円を法定利息の最大17.9倍で貸し付け、違法に利息を得た出資法違反の疑いなどがもたれている。

針谷容疑者らは、2018年1月から今年2月までのおよそ6年間で1万5000件ほどの貸し付けを行い、違法な利息分のおよそ6億円を利益として得ていたとみられる。

針谷容疑者らのヤミ金では、最大3292%という超高金利となっていた。

また、客に振り込ませた返済金を銀行のATMから引き出した「出し子」役とみられる男と、そのカネを別の場所に移した「運び役」とみられる女の2人も逮捕されていて、複数の通帳に移し替えたり場所を移動したりすることでマネーロンダリングをして足がつかないようにしていたとみられている。

さらに、警視庁の捜査で今回逮捕された針谷容疑者は、2003年に明らかになった指定暴力団山口組系旧五菱会の大規模なヤミ金融事件で、グループのメンバーの1人だったことが分かった。

旧五菱会のヤミ金融事件は、ヤミ金の帝王と呼ばれたグループのトップの男が運営するヤミ金が、多重債務者名簿などを基に超高金利でカネを貸し付けていたもので、名簿など顧客情報を収集・管理する「センター」や実際にカネを貸し付ける「店舗」、そしてカネを取り立てる「従業員」らで組織は構成されていたという。

今回逮捕された針谷容疑者はこのカネを取り立てる「従業員」として関与していたとみられ「五菱会のヤミ金グループが行っていた事業の味が忘れられなかった」などと話しているという。

警視庁は、旧五菱会事件のノウハウやネットワークを活用してヤミ金を営業していたとみて、事件の全容解明を進めている。

参照元∶Yahoo!ニュース