ティックトックで痩せ過ぎ推奨動画拡散 ベルギーが警鐘

ベルギーの国旗を撮影した画像

ベルギーは4月30日、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」で痩せ過ぎを推奨する動画が拡散していると警鐘を鳴らし、同プラットフォームは10代の少女を重大な危険から守れていないと指摘した。

ベルギー政府は、世界最大級のデジタルプラットフォームであるティックトックの規制を担当する欧州連合(EU)欧州委員会に対し、ティックトックおよび不健康な美の基準の推進に関する懸念を通達した。

ベルギーのデジタル相を務めるバネッサ・マッツ氏は、「ティックトックのアルゴリズムは、若者たちを過激なコンテンツの渦に巻き込むことで、彼らの心身の健康に大きな脅威を与えている」と述べた。

「自己肯定感に影響を与えやすい夏場が近づくと、いわゆる『ビーチボディー』を目指すプレッシャーがオンラインで高まる」ため、この危険性がより深刻化すると続けた。

これに対しティックトック側は、食習慣や減量に関する危険な行動の表示や宣伝を許可しないと表明した。

だが、マッツ氏は、警告が表示されているにもかかわらず、ティックトック上で「スキニー(skinny)」や「スキニートック(Skinnytok)」などのキーワード入りで投稿された動画が依然として表示されていると指摘した。

これらの動画は通常、若い女性をターゲットにし、減量法を宣伝し、中には肋骨(ろっこつ)がはっきり浮き出るほど痩せていることを美しさと結び付けるものもある。

こうした動画は、摂食障害を助長していると非難されている。

ベルギーの国立公衆衛生機関によると、同国の10~64歳のうち、女性の15%、男性の11%が摂食障害の疑いがある。

懸念を抱いているのはベルギーだけではない。

他のEU諸国からも、EUの画期的なコンテンツモデレーション規則であるデジタルサービス法(DSA)に従わせるため、ティックトックへの圧力を強化するよう求める声が高まっている。

参照元:Yahoo!ニュース