富士山“バリケード破り”横行 SNSには「無視して進む」の投稿

富士山の外観を撮影した画像

富士山の季節がやってきた。

24日に「富士スバルライン」が全線で開通し、富士吉田口の5合目には多くの観光客が訪れた。

また富士登山の予約も始まり、すでにおよそ1600人が申し込んでいる。

冬の間は閉鎖されていた富士山の麓と5合目を結ぶ「富士スバルライン」。

麓から車で走ること10分…霧を抜けると、青空と富士山の絶景が広がっていた。

24日に開通と同時に始まったのは、登山ができる7月1日から9月10日までの通行予約だ。

サンダルや上半身裸で登る「軽装登山」や、山小屋に泊まらずに夜通し山頂を目指す「弾丸登山」が問題になっているため、十分な装備と計画で登ることが条件になる。

通行料も2000円から4000円に値上げされた。

山梨県富士山観光振興グループ 高津太郎政策企画監「午後3時半現在で、1639人分になっています」

24日午後1時から予約が始まり、わずか3時間でおよそ1690人の申し込みがありました。そのうち4割は外国人の予約とみられている。

外国人にも人気の富士山。24日、富士吉田口の5合目には大型バスが何台も訪れ、多くの観光客でにぎわっていた。

オーストラリアから来た人「富士山は素晴らしいです。美しいです。富士山はオーストラリアではとても有名な場所です。日本を旅行している人は富士山に来る必要があります」

中国から来た人「とても美しいです。写真ではなく、本物を見るのが楽しいです」

山口県から来た人「2合目過ぎたところでちょっと霧がなくなったので、これは見えるかもしれないと思って上がってきたんですけど。結構晴れてきたので、ちょっと感動しました」

登山口に向かうと山開き前のため封鎖されているが、SNSには次のような投稿があった。

オーストラリア人の投稿「4月〜6月は混雑が避けられ、神秘的なのでガイド雇えばおすすめ」

中国のSNSを見ると、閉山期間に投稿された映像があった。

中国SNSから(※閉山中の登山道は通行止め)「雪のシーズンで登山道は閉鎖。『立入禁止』看板がある。無視して進む」

さらに…。

中国SNSから(※閉山中の登山道は通行止め)「通行止めのゲートに到着。前に金属板が並んでいて、唯一の登山道がふさがれている。そのまま無視して、左から下に降りて、細い道を見つけてまた登る」

このSNSには、2回滑落しそうになりながらも頂上に到達した様子が投稿されていた。

静岡県警・山梨県警の集計によると、去年の遭難者は83人。

そのうち21人は閉山期間での遭難だ。

死亡者にいたっては14人のうち8人が閉山期間中のものだった。

22日午後2時ごろには、20代の男性から救助を求める通報があった。

遭難者「下山ができない。何とかしてほしい」

山頂付近で下山が困難になったということで男性はドクターヘリで救助され、病院に搬送された。

高山病で体調不良になったが、けがはなかった。

この時、頂上の気温はマイナス1.6℃。

この日の最低気温はマイナス6.0℃だった。

参照元:Yahoo!ニュース