両陛下が硫黄島に到着 日米両軍約3万人戦死の地 戦後80年で最初の“慰霊の旅”「改めて心を寄せていきたい」

天皇皇后両陛下は戦後80年にあたり、戦没者の慰霊のため、太平洋戦争の激戦地・硫黄島を初めて訪問された。
両陛下はきょう午前10時すぎに、政府専用機で羽田空港を発ち、午後0時半すぎに、硫黄島の海上自衛隊航空基地に到着された。
硫黄島は東京都心からおよそ1200キロ南にある小笠原諸島の島で、太平洋戦争末期には米軍が上陸して激戦地となり、日米両軍と島民あわせて3万人近くが命を落とした。
このあと、両陛下は基地で島の歴史などの説明を受けたあと、▼硫黄島戦没者の碑(天山慰霊碑)、▼硫黄島島民平和祈念墓地公園、▼鎮魂の丘を訪問し、花を供えて拝礼される。
硫黄島戦没者の碑と鎮魂の丘では、慰霊碑に水をかける「献水」が予定されている。
これは、火山活動が盛んな硫黄島の地下壕で暑さの中、喉の渇きを訴えて亡くなった多くの兵士を慰霊するために行われるものだ。
慰霊後、両陛下は元島民の遺族や関係者らと懇談し、夜には皇居に戻られる。
硫黄島には1994年に、当時、天皇皇后両陛下だった上皇ご夫妻が慰霊のために訪問されているが、両陛下にとっては初めての訪問になる。
陛下は今年2月、誕生日にあたっての記者会見で「各地で亡くなられた方々や、苦難の道を歩まれた方々に、改めて心を寄せていきたい」と述べられてい た。
今年は、沖縄、広島、長崎への訪問が調整される中、硫黄島が最初の“慰霊の旅”となる。
参照元∶Yahoo!ニュース