姿見せぬ韓国の尹錫悦前大統領、近く公邸退去か 警護処は10年警護 待遇は剝奪

韓国の「非常戒厳」宣布を巡り弾劾罷免された尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領は、憲法裁の宣告から2日が過ぎた6日も公の場に姿を見せず、動静が注目されている。
尹氏は内乱首謀罪の刑事裁判で14日に初公判を控える。
現職大統領の不訴追特権を失ったことで、職権乱用など別の容疑でも捜査が進展する可能性がある。
尹氏は罷免の宣告後も大統領公邸にとどまり、側近や与党「国民の力」指導部らと面会している。
近く退去し、金建希(キム・ゴンヒ)夫人や愛犬と、ソウル市内の私邸マンションへ移るとみられている。
2017年に大統領を罷免された朴槿恵(パク・クネ)氏は、宣告から2日後に青瓦台(当時の大統領府)からソウル市内の私邸に移った。
韓国の法律では、在職中に弾劾罷免された大統領でも、警護処による警護・警備は最長10年間、保障される。
一方、大統領経験者としての待遇はほぼ剝奪され、在職時の年俸の95%の年金▽事務室▽本人と家族の医療▽秘書官3人と運転手▽死去後の国立墓地への安置-といった権利を失う。
聯合ニュースによると、尹氏は6日、弁護人を通じ、「若者の皆さん、今日の現実がつらくても決して挫折せず、自信と勇気を持ってください」などと支持者団体に向けメッセージを送った。
尹氏は拘置所で拘束されていた2月、団体の集会を知り涙が出たと振り返り、「大統領職は降りたが、ずっと皆さんを見守る」と感謝した。
ソウル市中心部では6日、尹氏の弾劾賛成派の「祝勝」集会と弾劾反対派の抗議集会が行われ、それぞれ大規模な人出が見られた。
参照元:Yahoo!ニュース