ゼレンスキー氏の支持率、10ポイント上昇 トランプ氏による攻撃で国民結束

ウクライナの国旗を撮影した画像

ウクライナのキーウ国際社会学研究所(KIIS)が7日公表した世論調査の結果によると、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領の支持率は、ドナルド・トランプ米大統領に「独裁者」と呼ばれて以降、10ポイント上昇した。

米特使回答者の67%がゼレンスキー氏を信頼すると回答、29%が信頼しないと答えた。

1か月前に公表された前回調査では信頼するが57%、信頼しないが37%だった。

調査は2月14日~3月4日に実施された。

これはゼレンスキー氏とトランプ氏との一触即発の口論が、2月28日の米ホワイトハウスでの劇的な衝突にまで発展した激動の時期だ。

今回の世論調査の結果からは、米政権によるウクライナ政権への攻撃が、ゼレンスキー氏への支持固めにつながったと考えられる。

KIISのアントン・グルシェツキー所長は分析メモで、「少なくとも現時点でわれわれの目の前で起きているのは、ウクライナが直面する新たな困難を背景に社会が結束している過程だ」と指摘。

ウクライナ国民はトランプ政権の主張を、ゼレンスキー氏に対する個人攻撃にとどまらず、「ウクライナとその国民全体への攻撃」と認識しているとの見解を示した。

KIISによれば、調査結果は全国的に「かなり似通った」ものとなったが、東部での支持率は若干低い60%だった。

トランプ氏は2月18日、ゼレンスキー氏の「支持率は4%」しかないと不正確な主張をして、戒厳令下で禁止されている大統領選の実施を求めた。

KIISは米国が対ウクライナ軍事支援を一時停止したことについて、調査終了間際に発表されたため調査結果に十分反映されていないが、「国民感情に確実に影響する」と指摘している。

参照元∶Yahoo!ニュース