ウクライナ戦争終結へ交渉開始、米ロ首脳が電話会談で合意

ロシアとウクライナの国旗を撮影した写真

トランプ米大統領は12日、ロシアのプーチン大統領と電話会談し、ウクライナでの戦争終結に向けた交渉を直ちに開始することで合意したと明らかにした。

自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。

ロシア大統領府(クレムリン)も両首脳が電話協議し、対面での会談実施で合意したことを確認。

プーチン氏はトランプ氏をモスクワに招待したという。

1時間以上に及んだ電話会談の後、トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、プーチン氏が戦争終結を望んでいるとし、「遠くない将来の停戦実現」について協議したと述べた。

「(プーチン氏は)戦争終結を望んでいる。戦争を終わらせて6カ月後にまた戦争を始めることは望んでいない」とし、「われわれは平和への道を歩んでいると思う。プーチン大統領は平和を望んでいるし、(ウクライナの)ゼレンスキー大統領も平和を望み、私も平和を望んでいる」と語った。

プーチン氏との直接会談については、おそらくサウジアラビアで近く行われるとの見方を示した。

トランプ氏はSNSへの投稿で、戦争終結に向けた交渉はルビオ国務長官、米中央情報局(CIA)のラトクリフ長官、ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)、ウィットコフ中東担当特使が率いるとした。

トランプ氏はプーチン氏との電話会談後にゼレンスキー氏とも協議した。

ウクライナ大統領府によると、協議は約1時間に及んだ。

ゼレンスキー氏はウクライナと米国との間の安全保障問題のほか、経済協力や資源パートナーシップなどを巡る文書の準備について協議したと表明。

「和平を実現する機会について長く話し合った」とXに投稿した。

また「共に取り組む用意があることや、ドローン(無人機)など先進産業を含むウクライナの技術力について協議した」と述べた。

さらに、トランプ氏からプーチン大統領との協議内容について説明を受けたほか、今後も連絡を維持し、会談を計画することで合意したと明らかにした。

ロシアが2022年にウクライナに全面侵攻してから間もなく3年になるが、和平交渉は侵攻初期以来行われていない。

ヘグセス米国防長官は12日、ウクライナが14年以前の国境に戻るのは非現実的であり、米政権はウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟がロシアによる戦争の解決策の一部になるとは考えていないとの見解を示した。

参照元∶REUTERS(ロイター)