義経岩に落書き、高岡市民ら怒り 雨晴海岸の絶景台無し
![落書きをイメージした写真](https://news-information-bureau.com/wp-content/uploads/2025/02/1000005901-1024x683.jpg)
海越しの立山連峰で知られる高岡市太田の雨晴海岸にある義経(よしつね)岩で12日までに、落書きが見つかった。
同市の職員が確認し、薬剤で落書きを消した。
絶景を台無しにしかねない心ない行為に地元住民は憤り、市は「多くの観光客が訪れる景勝地。
マナーを守って見学してほしい」と訴えている。
義経岩は海岸と接する部分に人がくぐることができる空洞があり、落書きは西側の空洞で見つかった。
市景観みどり課によると、1998年代に岩の浸食を防ぐために擬岩で保護する工事を行っており、落書きは擬岩に書かれていた。
黒い油性ペンのようなものが使用され、縦約15センチ、横約20センチ。
何を意味するものかは判然とせず、顔のような模様とも、文字とも記号とも読み取れる。
10日に発見者から市景観みどり課に連絡があった。
同課によると、過去に義経岩で落書きが見つかったことはないという。
1年を通じて大勢の見学者や写真家らが訪れる観光地なだけに、市は立ち入り禁止などの措置は行わずに状況を見守りたい考えで、警察への被害届の提出は見送る方向という。
長野県松本市から訪れた大学2年生師岡(もろおか)賢佑さん(20)は「海の景色がとても美しいのに、落書きは残念ですね」と話した。
高岡市太田校下連合自治会長の増井俊一さん(78)は「地元の宝なので怒りを覚える。二度とこのようなことが起きないでほしい」と願った。
雨晴海岸や義経岩は能登半島国定公園内にあり、義経岩は2015年に国名勝「おくのほそ道の風景地―有磯海(ありそうみ)―」に指定された。
海越しの立山連峰と義経岩、女岩の景観は、近年はインバウンド(訪日客)にも人気があり、12日も国内外の観光客が訪れた。
義経岩は1187(文治3)年に源義経が奥州下りの際に通りかかった時、にわか雨に遭い、岩の下で家来と雨宿りをしたという伝説に由来する。
参照元∶Yahoo!ニュース