鉄鋼・アルミに25%関税、相互関税11日にも発表 トランプ氏

アメリカの国旗を撮影した写真

トランプ米大統領は9日、米国に輸入される全ての鉄鋼・アルミニウムへの25%の関税を10日に発表すると明らかにした。

大統領専用機上で記者団に語った。

11日か12日に相互関税を発表し、ほぼ即時発効させるとも述べた。

貿易相手国が米製品に課しているのと同率の関税を課す方針で、全ての国が対象になるだろうとした。「向こうが関税を課すなら、われわれも課す」と語った。

トランプ氏は1期目に鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を課したが、その後、カナダ、メキシコ、ブラジルなど一部の貿易相手国に無関税枠を認めた。

バイデン前大統領は無関税枠を英国、日本、欧州連合(EU)にも拡大し、米国内の製鉄所は近年、設備稼働率が低下している。

ホワイトハウスのレビット報道官は新たな関税について、既存の鉄鋼・アルミ関税に上乗せされると述べた。

トランプ氏は11日か12日に記者会見を開き、相互関税計画の詳細を公表するとした。

この計画について7日に言及したのは「米国が他国と公平に扱われる」ようにするためだと説明した。

トランプ氏は相互関税について、「非常に単純に言えば、向こうがわれわれに請求してくるなら、われわれも彼らに請求するということだ」と語った。

政府と米国鉄鋼協会のデータによると、米国の鉄鋼輸入の最大の供給源はカナダ、ブラジル、メキシコで、韓国とベトナムがそれに続く。

カナダのシャンパーニュ・イノベーション相は「カナダの鉄鋼とアルミニウムは、防衛、造船、自動車に至るまで米国の主要産業を支えている」とXに投稿し、「われわれはカナダとその労働者、そして産業のために立ち上がり続ける」と強調した。

トランプ氏はかねてより、欧州連合(EU)の自動車輸入関税10%が米国の2.5%よりはるかに高いとして不満を抱いている。

世界貿易機関(WTO)のデータによると、米国の貿易加重平均関税率は約2.2%。インドは12%、ブラジルは6.7%、ベトナムは5.1%、EUは2.7%などとなっている。

トランプ氏は、日本製鉄によるUSスチール買収計画を巡り、「誰もUSスチールの過半数株を持つことはできない」と言明した。

「USスチールは米国の偉大な企業の一角だった」とし、「多くの愚かさや悪い政府、悪い経営のせいでその輝きを失った。しかし再び輝きを取り戻すだろう。それには関税が助けになる。関税により再び大いに繁栄することになるだろう」と語った。

参照元∶Yahoo!ニュース