医療脱毛「トイトイトイクリニック」を経営する雪焔会が自己破産を申請

自己破産をイメージした写真

医療法人社団雪焔会(TDB企業コード:902025765、資産の総額1億4661万4960円、東京都渋谷区神宮前1-14-25、代表野田知路氏)は、2月5日に東京地裁へ自己破産を申請した。

申請代理人は金木健弁護士ほか2名(連絡先:浅田・加藤法律事務所)。

当法人は2018年(平成30年)8月に設立された医療脱毛クリニック経営業者。

「トイトイトイクリニック」の屋号で原宿院、池袋院、新宿院の3院を展開し、最新の熱破壊式の脱毛機器を使った全身脱毛、VIO脱毛、顔脱毛のほか、医療アートメイクや糸リフト、ヒアルロン酸注射などの美容事業も手がけていた。

各院と同じフロアには男性専用の「メンズトイトイトイクリニック」が併設され、2023年2月期には年収入高約13億3500万円を計上していた。

しかし、少子化や脱毛業界の競争が激化するなか、近時は患者数が減少。

翌2024年2月期の年収入高は約12億8000万円にとどまっていた。

そうしたなか、1月31日に「午後より休業させていただきます」とのお知らせを各院に掲示。

同日付で従業員は解雇され、事業を停止していた。

負債は2024年2月期末時点で約3億9785万円。

1月31日午後、帝国データバンクの記者が新宿院が入居する新宿区の商業ビルを訪れると、休業を知らせる張り紙がガラス扉2カ所に掲示されていた。

午後3時半ごろには、事業停止と解雇について説明を受けたとみられる従業員らが段ボールやカバンを抱え、沈痛な表情を浮かべてエレベーターに乗り込んでいった。

そのうち一人の女性は言葉少なに「私たちも、これから先どうなるかわからない」と漏らした。

また、この日受診を予定していた利用者には、クリニックから個別に連絡はなかった。

そのため、クリニックまで来て初めて休業を知った利用者は一様に困惑した様子で、張り紙を撮影したり、利用者同士で「今後どうすればいいのか」などと話し合ったりしていた。

ある男性は「全身脱毛など12回で約50万円の一括払いをしたので、まだ数十万円分の施術が残っている。払ったお金は返ってくるのか」と話し、閉ざされたガラス扉の前で立ち尽くした。

トイトイトイクリニックは約7年半で計17万件の脱毛実績があると宣伝していた。

複数回分の施術について前払いやローンを組んでいた利用者も多く、債権者(被害者)はどれほどの数になるのだろうか。

参照元∶Yahoo!ニュース