ピアニストのフジコ・ヘミングさん死去 「ラ・カンパネラ」で旋風
テレビのドキュメンタリー番組で人気に火が付き、リストの難曲「ラ・カンパネラ」の演奏などで社会現象を巻き起こしたピアニストのフジコ・ヘミングさん(本名ゲオルギー・ヘミング・イングリット・フジコ)が4月21日、膵臓(すいぞう)がんで亡くなった。
92歳だった。
葬儀は近親者で営んだ。
後日、お別れの会が開かれる予定。
スウェーデン人建築家の父と日本人ピアニストの母のもと、ベルリンで生まれた。
東京で育ち、母の手ほどきでピアノを始めた。
東京芸大卒業後、ドイツに留学。
欧州各地を移住しながら演奏家としてのキャリアを築くさなか、風邪をこじらせて聴力を失った。
その後、左耳の聴力を一部回復し、95年に帰国した。
99年、波乱の人生を紹介したNHKの番組「フジコ~あるピアニストの軌跡~」が反響を呼び、同年8月に発売されたデビューアルバム「奇蹟(きせき)のカンパネラ」が、クラシック音楽のCDとしては異例の売り上げを記録した。
昨年まで世界各地で演奏活動を続けていたが、11月に自宅で転倒し、以降の公演をキャンセル。
今年3月に膵臓がんと診断され、療養していた。
参照元∶Yahoo!ニュース