亡き妻との人生見返せるように、70代男性が日記アプリを開発 スマホで簡単「思い出残すのに役立てて」
京都府福知山市土師新町東の平尾奨さん(76)が、日々の思い出を記録できる無料のスマートフォンアプリを開発し、アプリストアで公開している。
アプリは昨春、不慮の事故で亡くなった妻との思い出を大切に残したい-との思いで制作。
簡単操作で使えるといい、「みなさんの人生の大切な思い出を残すのに役立ててもらえたら」と話す。
平尾さんは市内の高校で勤務した元英語教師。
65歳で退職してから独学でアプリ制作を学び、地図アプリや気象情報アプリなど、これまでに開発したアプリは10種を超える。
今回開発した「かんたん日記」は、シンプルな操作性にこだわったといい、スマホ内で写真を簡単に管理できる。
アプリ起動後は写真の整理やテキスト入力が一画面で完結する。
過去の日付に記録することもでき、作成した日記は同じ画面上に日付順に一覧表示されるほか、ワード検索も可能で、簡単に古い記録を見つけることができる。
2人の人生を見返せるようにアプリの画面 これまで地図アプリを開発することが多かった平尾さんが、今回、日記アプリの開発に至ったきっかけは、昨年5月に突然この世を去った妻・初美さんの存在だった。
「50年以上連れ添って、空気のような、そばに居て当然だった妻が突然居なくなり、直後はもっとたくさん話をしておけばよかった、と後悔の念が押し寄せました」と平尾さん。
2人で行った旅行や登山、人生の節目の写真を整理しているうちに、「スマホで簡単に管理でき、いつでも見返すことができたら」と、アプリのアイデアを思い付いた。
開発中は、大量の画像処理で負荷がかかりシステムが思うように動かない、といった苦労もあったが、工夫を凝らし、半年ほどかけて完成させた。
平尾さんは「生前は妻もアプリ制作を応援してくれていたので、完成を喜んでくれていると思います。日記として、日常のメモとしても使いやすいと思うので、ぜひ試してみてもらえれば」と話している。
アプリは「AppStоre」か「GooglePlay」からインストールできる。
参照元∶Yahoo!ニュース