鶏卵価格上昇、前年比1.4倍に 過去最高水準、鳥インフル響く

鶏卵をイメージした写真

鶏卵価格が上昇し、過去最高水準に迫る勢いだ。

猛暑や生産調整の影響で出回り量が減っていた中、全国的な鳥インフルエンザの発生が重なった形だ。

鶏卵の建値となるJA全農たまごのM級基準値(東京)は、1月(22日時点)が前年比44%高の1キロ260円となった。

加工筋では、凍結液卵を活用する動きも出ている。

鶏卵の卸売価格は、同病発生で過去最高値となった2023年に次ぐ高値だ。

供給に不足感が見られる地域もあり、さらに同病の発生が増えると「過去最高値の水準に並ぶ」(業界団体)との見方も強くなってきた。

小売価格も上昇傾向にある。農水省の食品価格動向調査(1月14~16日)によると、平年を16%上回る。

関東のスーパーでは前年比2割高で販売しており、「需要は比較的堅調だが、これ以上価格を上げると販売にも影響が出てくる」と不安を漏らす。

加工筋では、凍結液卵の活用を進めている。

品薄高から「エッグショック」と呼ばれた23年は、各メーカーで輸入品の仕入れを強める動きが出ていた。

各メーカーは凍結液卵の在庫量を通常よりも積み増しており、「加工用に凍結液卵を使用している」(大手加工メーカー)と話す。

農水省はパンなどの食品メーカーに凍結液卵を積極的に活用することを呼びかける。

現状、輸入品の調達で大きな動きはないものの、「供給不足が続けば、調達量増加が視野に入ってくる」(同)とする。

参照元:Yahoo!ニュース