反対する議員らが予算修正案提案へ 奈良公園でK―POP無料ライブ

奈良公園の外観を撮影した画像

奈良公園でK―POPアーティストによる無料コンサートを奈良県が国際交流事業として企画していることをめぐり、県議会「自民党・無所属の会」の一部の県議らが費用対効果に疑問があるとして、事業費を削除する予算修正案を提出することが、関係者への取材で分かった。

最大会派である自民会派は党議拘束を外しており、16日の県議会本会議での採決は賛否が割れる公算が大きい。

県は来年10月、K―POPアーティストによる1日限りの屋外ライブなどを奈良公園春日野園地(奈良市)で企画。

県と友好提携を結ぶ韓国・忠清南道との文化交流イベントとして、来場者は春日野園地の最大収容数である9千人規模を想定する。

会場設営費など総額約2億7千万円の事業費を見込み、12月議会にはそのうち約2億5千万円を盛り込んだ補正予算案を提案している。

これに対して、本会議で修正案を提案するのは5人の議員。

日韓の交流事業は重要としつつ、「他の交流事業と比べて一過性のイベントで多額の費用もかかり、県民の理解が得られない」と主張するとみられる。

一方、山下真知事は12日夜、自身のSNSでイベントについて投稿した。

「当初は、有料での開催を計画しましたが、国際的な友好親善という趣旨から無料の方が適切であり、その方がかえって多くの支援も得られるだろうということになりました。そして、忠清南道側がアーティストの派遣費用を負担し、奈良県側が会場設営や警備の費用を負担することになりました」と説明。

「億単位の費用はかかるものの、お金のない日本の若者も大好きなK―POPアーティストに生で接することができ、これから両国の親善を担っていく世代同士の交流を深められる。そうしたお金に代え難い価値が生み出されると判断しました」と意義を強調した。

参照元:Yahoo!ニュース