戦力外から1年 元ソフトバンク育成の22歳が警察官に 採用試験合格、地元で「困っている人の支えになりたい」

警察官をイメージした写真

昨シーズン限りでソフトバンクから現役引退した早真之介さん(22)が滋賀県警の採用試験に合格したことを明かした。

5日に合格発表があり「人生で野球を手放したことは初めて。この1年間、不安だった。本当にうれしい」と笑顔で振り返った。

昨秋に戦力外通告を受けた後、独学で勉強を続けて〝第二の夢〟をかなえた。

滋賀県出身の早さんは京都国際高から2021年に育成ドラフト4位で入団。

主に3軍戦に出場した。

走攻守そろった左打者として期待されながらも、2023年オフに戦力外通告を受けた。

NPB球団での現役続行を希望して「12球団合同トライアウト」を受験したが、左足に球が当たって肉離れを発症。

激痛で途中辞退となり、最後まで打席に立つことができなかった。

周囲は野球を続けることを応援してくれたものの、小さい頃から憧れでもあった警察官を目指すことを決めて、現役引退を決断した。

その後は実家に戻り、1日約6時間の勉強に励んだ。

「数学が苦手で1ページ目からつまずいた時もある」。

思うように行かなくなった時は、母校の試合を観戦して気分転換した。

この夏、後輩たちは甲子園で初優勝。

その姿に「勇気をもらった」と目を細めた。

合格が発表された5日。

両親がケーキを買って祝福してくれたという。

「〝祝 真之介 12・5 おめでとう〟」と記されたチョコレートも飾られ、母のめぐみさんがパトカーのおもちゃも乗せた。

ソフトバンク時代の背番号は「125」。

12月5日に吉報が届く運命的な巡り合わせに「喜びが2倍」と声を弾ませた。

来春から警察学校に入校し、第二の人生をスタートさせる。「これまでたくさんの人に寄り添ってもらい、支えてもらった。今度は野球で培った忍耐力や責任感を生かして、困っている人の支えになりたい」。

厳しいプロの世界を生き抜いた経験をセカンドキャリアで生かす決意だ。

参照元∶Yahoo!ニュース