中国政府、大学で「愛の教育」奨励 出生率低迷打開狙い

中国の国旗を撮影した写真

中国は低迷する出生率を押し上げるため、大学に対し結婚、恋愛、出産、家族に対する肯定的な考え方を強調する「愛の教育」を提供するよう促している。

政府は昨年に2年連続で人口減少を記録したことを受け、若いカップルにとって子どもを持つことがより魅力的になるよう、さまざまな措置を推進している。

中国は14億人と世界第2位の人口を抱えているが、高齢化が急速に進んでおり、将来的には政府支出が増えて経済に圧力がかかると予想される。

江蘇省の地元紙は国営メディアを引用して、大学生が出生率上昇の最大の推進力となるが、結婚や恋愛に対する考え方は大きく変化していると報じた。

記事では「大学は結婚と恋愛に関する教育コースを提供し、大学生を教育する責任を負うべきだ」としている。

中国国務院(内閣に相当)は11月、地方政府に対し人口減少を是正し、適齢期の出産と結婚を促す政策を要請したが、人口統計学者らはこうした動きが中国の若者に受け入れられる可能性は低いと指摘している。

国営メディアの調査によると、大学生の約57%が恋愛をしたくないと答えており、その主な理由は勉強と恋愛の両立に時間をどう配分すれば良いか分からないためだという。

参照元∶REUTERS(ロイター)