メキシコ大統領、トランプ氏と電話会談 関税巡る緊張の緩和模索
メキシコのシェインバウム大統領は28日、27日に行ったトランプ次期米大統領との電話会談は友好的だったとし、良好な関係を維持することで合意したと語った。
主要貿易相手国である両国の緊張緩和を模索したとみられる。
シェインバウム大統領は電話協議前、トランプ氏がメキシコからの全輸入品に25%の関税を課す方針を実施した場合、報復関税を導入する構えを示していた。
これに先立ち、シェインバウム氏は、トランプ次期米大統領との電話会談では、25%の対メキシコ関税に関する具体的な話し合いはなく、関税の理由としてトランプ氏が挙げている不法移民や違法薬物の流入について協議したと指摘。
午前の記者会見で「良い会談だった。今後も会談を続けていく」とし、いずれはメキシコの犯罪組織への米国製銃器の流入についても協議する予定だとした。
トランプ氏は27日の電話協議後、シェインバウム氏が「メキシコ経由の移民流入を止め、実質的に米南部国境を閉鎖することに合意した」と発言。
一方、シェインバウム氏は「国境閉鎖ではなく、政府間や両国民の間に橋を架けるのがメキシコの立場だ」と発言。
この食い違いについて、シェインバウム氏は記者団に対し、コミュニケーションのスタイルの違いによるものだと説明した。
ここ数日下落していたメキシコペソは、28日序盤には1%近く上昇した。
参照元∶REUTERS(ロイター)