トランプ新政権、「米国第一」推進の布陣 主要閣僚に忠実な顔ぶれ並ぶ

アメリカ国旗を撮影した写真

米国のトランプ次期大統領は26日、米通商代表部(USTR)代表にジェイミーソン・グリア元USTR高官を指名した。

次期政権の経済閣僚が固まり、主要な閣僚が出そろった。

トランプ氏に忠実な顔ぶれが並び、「米国第一」政策を推進する布陣となっている。

トランプ次期政権は、減税や規制緩和などによる経済成長の実現を目指しており、米製造業の保護などのため、高関税政策の積極的な実施も打ち出している。

グリア氏は、看板となる貿易・関税政策を担う。第1次政権で対中制裁関税の発動を指揮したロバート・ライトハイザー元USTR代表の下で首席補佐官を務めた対中強硬派だ。

トランプ氏は25日にメキシコやカナダ、中国への追加関税を表明しており、交渉を担当するとみられる。

連邦予算や税制改革のかじ取りを担い、経済政策を取り仕切る財務長官には、投資家のスコット・ベッセント氏を充てる。

著名投資家ジョージ・ソロス氏のファンドで投資部門の最高責任者を務め、ウォール街にも精通した人物だ。

通商や産業政策を主導する商務長官には、政権移行チームで共同議長も務める実業家のハワード・ラトニック氏が指名された。

新設される「政府効率化省」のトップに就く実業家イーロン・マスク氏は、政府の歳出削減や規制緩和を推進する構えだ。

トランプ氏は自身の意向に沿う人材で脇を固め、掲げる「強硬策」の実現に向けた環境が整った。

一方、米中対立の激化や報復関税の応酬、インフレ(物価上昇)などを招く恐れがあり、歯止め役の不在を懸念する声が上がっている。

経済閣僚以外では、保守系FOXニュース司会者のピート・ヘグセス氏を国防長官に指名したほか、外交の「司令塔」となる国務長官にはマルコ・ルビオ上院議員の起用を決めている。

参照元∶Yahoo!ニュース