2025年に思い出が消える!?「ビデオテープが見られなくなる」問題

ビデオテープの外観を撮影した写真

あなたの家にも残っていないか?

VHSなどのビデオテープ。

これが2025年には見られなくなるかもしれない。

写真の現像や年賀状印刷で全国展開する『カメラのキタムラ』。

東京・日本橋店に行ってみると、店頭に「2025年問題」を知らせる看板が…。

『カメラのキタムラ』浦郷拓人さん:「ビデオテープは、一番販売されていた1990年代から20年以上経ち、もう劣化してきている。2025年には“永遠に見ることができなくなるかもしれない”と言われているのが2025年問題です」

VHSなどのビデオテープの寿命は、約20年とされていて、すでに全盛期から20年以上が経過。

さらに2016年にはビデオデッキの生産も終了していて、今後、永遠に再生できない可能性が高まっているんです。

そこで、利用者が急増してるのがダビングサービス。

カメラのキタムラでも、ビデオテープをDVDなどにダビングするサービスを全国の約600店舗で実施しています。

『東京光音』(東京・渋谷区)でも、全国の図書館や博物館から「DVD化」や「データ化」の依頼が殺到しています。

中には、1942年の戦時中、鉄道省によって製作された当時の鉄道に関する情報を記録した貴重な映像も。

35ミリフィルムで撮影したものがVHSに保存され、鉄道博物館に所蔵されていたものだといいます。

『東京光音』松信秀明所長:「リミットが差し迫っている中で、依頼はどんどん増え続けている状況です」

さらに、ダビング専門店の『ダビングコピー革命』(東京・台東区)でも、全国から月2万本以上の依頼があり、現在2か月待ちの状態。

作業用のビデオデッキ150台以上をフル稼働でダビング作業を行っているそうです。

80代の男性が持ち込んだのは、18年連れ添った亡き愛犬のテープ。

デッキが壊れて見られなくなってしまったとのことで、「元気な時の姿を見られるのは、すごく良い」と懐かしい映像に笑みがこぼれました。

59歳の男性は、30年ほど前に撮影した自身のバンド演奏の記録をダビング依頼。

ステージでギターをかき鳴らす20代の頃の姿が収められていて「昔の映像をつなぎ合わせてYouTubeに流したい」とのことです。

都内に住むミカさん(39)も、実家に10年以上放置された内容不明のテープがあるということで、一体どんな映像が映っているのか…。

ダビングしたものをご両親と見てもらいました。

ミカさんの母親:「あ、お父さんじゃん!お父さん面白い」

映し出されたのは今から37年前のホームビデオ。

緊張した様子で、カメラに向かって自己紹介する若かりし父の姿に、家族全員が大笑い。

その後も、ミカさんの運動会やピアノの発表会などの映像が流れる中、ある風景が映し出されました。

ミカさん:「あ、じいちゃん家じゃない?能登のじいちゃん家やね」じっと映像を見つめるミカさんの目からは涙が…。

映っていたのは、1月の能登半島地震で全壊した祖父母の家でした。

35年前に父が撮影した、思い出が詰まった家。

縁側で遊んだり、家の周りを楽しそうに散歩する幼いミカさんの姿も映っていました。

ミカさん:「父親がたまたまなんでしょうけどね、撮っていて。もうじいちゃん家見られないと思っていたから、これが見られてよかったです」

忘れられていたビデオテープには、忘れたくない思い出が残されていました。

安住紳一郎アナも、家にVHSだけでなく、S-VHSやHi8もたくさんあるとのこと。

デジタル化を進めているものの、今後はDVDも見られなくなるという話しもあるとし、「ふざけんじゃないよ」と語気を荒げ、宇賀神メグアナから「ここ愚痴る所じゃないので」とたしなめられる場面も。

また、ビデオテープが見られなくなるかもしれない問題については、「そんなことはあるまい。絶対そんなことはないと思う」と懐疑的な安住アナ。

「レコードとかも聞けなくなるとか言ってたけど、全然今も残っていますし」と持論を展開した。

参照元∶Yahoo!ニュース