闇バイトの「脱却支援」強化 避難費用助成、自宅警戒も 「脅迫恐れず相談を」・警察当局
首都圏などで強盗が相次ぐ中、闇バイトに応募したものの、抜け出したいと望む若者らへの支援に警察当局が力を入れている。
その一つが指示役らに報復をさせないための保護措置だ。
一時避難先の紹介や費用の助成、自宅周辺の警戒などさまざまな手法がある。
警察庁は「あなたやあなたの家族を確実に保護します」と訴え、積極的な相談を呼び掛けている。
闇バイトを巡っては、応募後に指示役らに身分証の画像などを送ってしまい、自分や家族に危害が加えられるのを恐れ、抜け出せなくなるケースが後を絶たない。
警察庁によると、10月18日から11月7日に全国の警察が闇バイトの応募者らを保護したケースは46件に上る。
10~20代が半数以上を占めるという。
警察は本人の意向や切迫の度合いなどを踏まえ、保護措置の内容を決める。
本人や家族に一時避難先のホテルを紹介したり、自宅周辺のパトロールを強化したりする。
一時避難や転居が必要な場合、公費助成が受けられる制度もある。
あらかじめ警察に相談内容や電話番号などを登録しておくことで、緊急時の110番ですぐに事情を把握し、安全を確保する仕組みもある。
X(旧ツイッター)で高額収入をうたう闇バイトに応募した40代の男性は、連絡先や運転免許証の写真などを勧誘役に送付。
その後、犯罪に加担したくないとの思いで連絡を絶つと、「自宅に行く。逃がさない」と携帯電話に留守電が入った。
警視庁は男性に対し、自宅を出て一時避難するように助言。
これまでに報復などは確認されていないという。
警視庁幹部は「応募してしまった場合は、脅迫を恐れず、すぐ相談してほしい」と強調。
警察相談専用電話「♯9110」の利用を呼び掛けている。
参照元∶Yahoo!ニュース