「海なし県」滋賀に巨大サーフィン施設、令和10年に開業予定 飲食店やコテージも、リゾート風に

滋賀県草津市は8日、琵琶湖に突き出た烏丸半島の遊休地(約9ヘクタール)に、人工サーフィン施設を中心とした複合型観光施設「WAVE PARK BIWAKO(仮称)」を誘致すると発表した。

造波装置を備えた人工サーフィンプールは国内にあるが、プール周辺で飲食を楽しめるほか、コテージを配置するなどリゾート感のある施設にしていく。

こうした多目的の人工サーフィン施設は国内初といい、海なし県の滋賀からビーチカルチャーを発信するという。

令和10年5月の開業を目指す。

遊休地は市土地開発公社が平成31年3月、独立行政法人水資源機構から購入。

県を代表する観光集客拠点にしようと公募型プロポーザルを実施した。

事業者2者が応募し、審査の結果、公営競技場の運営などを手掛けるJPF(東京)が優先交渉権者に選定された。

この日、市役所で会見したJPFの久場善博常務の説明によると、サーフィンプールは扇形で、扇の要付近の造波装置から砂浜に向けて波を送る仕組み。

すでにイギリスや韓国、スイスなどで導入されているスペイン製の装置を導入する。

サーフィンの世界大会が開ける規模になるという。

久場常務は「まずは全国のサーファーがターゲットだが、初心者にも体験してもらい、水とたわむれる楽しさを体感できるメニューを検討していく」とし、水に入らない人も飲食などを楽しめる空間づくりにも力を入れると強調した。

計画のアドバイザーでプロサーファーの西慶司郎さん(25)は「サーフィンのレベルアップの各段階がスピーディーにクリアでき、年齢を問わず挑戦ができるメリットは大きい」と話す。

サーフィン料金は1時間1万円前後を予定。

それ以外のメニューや料金は未定としている。

プール周辺にはコテージやスケートボード場などの配置も計画している。

総事業費は約75億円の見込み。

烏丸半島では県出身のアーティスト、西川貴教さんによる音楽イベント「イナズマロックフェス」が毎年開催されており、こうしたフェスとの連携も視野に入れている。施設では年間20~30万人の集客を見込んでいる。

草津市の一浦辰己・都市計画部長は「琵琶湖博物館と水生植物公園に隣接しており、周遊できる仕組みをつくっていきたい」と話していた。

参照元∶Yahoo!ニュース