中国GDP、7~9月期は前年比4.6%増 消費の伸び鈍く「5%前後」達成は微妙な情勢に

中国国家統計局が18日に発表した2024年7~9月期の国内総生産(GDP)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前年同期比4.6%増だった。
伸び率は2四半期連続で縮小した。
不動産市況や若年雇用の悪化を背景に、消費の伸びが鈍い状態が続いている。
1~3月期の成長率は5.3%、4~6月期は4.7%だった。
1~9月を通した成長率は前年同期比4.8%増で、政府が掲げる24年通年の成長率目標「5.0%前後」の達成は微妙な情勢となりつつある。
足元の景気動向を反映しやすい前期(4~6月期)比の成長率は0.9%増で、このペースが1年続くと仮定した年率換算は3.6%前後となる。
同時に発表された9月の経済指標のうち、消費の動向を示す小売り売上高は前年同月比3.2%増にとどまった。
鉱工業生産は5.4%増と、内需が落ち込む中で生産や輸出がけん引役となっていることがうかがえる。
習近平(シージンピン)国家主席は9月下旬の政治局会議で、財政出動を通じた5.0%前後の目標達成に強い意欲を表明した。
政府は9月下旬に包括的な金融緩和策として短期金利や既存の住宅ローン金利を引き下げた。
10月中旬には財務相が新たな経済対策を発表したが、財政出動の規模には言及しなかった。
経済協力開発機構(OECD)は、中国の今年の成長率は4.9%で、25年は4.5%に鈍化すると予測している。
参照元:Yahoo!ニュース