マネーストックM3、9月は+0.8%で伸び率変わらず 預金通貨が鈍化

日銀が11日発表した9月のマネーストック速報によると、M3の平均残高は前年比0.8%増の1604兆円となった。
伸び率は前月の0.8%から変わらず。
前月は2008年12月以来の低い伸び率となっていた。
名目ベースの消費の増加や法人の税金支払いで預金通貨が10年8月以来の低い伸び率となり、重しとなった。
内訳で、預金通貨は前年比2.4%増の979兆6000億円。
一方、現金通貨は2.2%減の112兆7000億円で、04年の統計開始以来最大のマイナス幅となった。
M2は1.3%増の1252兆円で、伸び率は07年4月以来の低さとなった前月から変わらず。残高は5カ月連続で減少した。
広義流動性は3.2%増の2183兆9000億円。
広義流動性のうち、外債は8.5%増の32兆3000億円。
為替円高で伸び率が鈍化した。
一方、国債は29.1%増の30兆9000億円。
前月は29.5%増と、統計開始以来最高の伸び率となっていた。
広義流動性の速報値はデータが集まらない計数もあり、来月以降に値が修正される可能性がある。
今月は国債について法人のデータが反映され、過去分の伸び率が大きく修正された。
参照元:REUTERS(ロイター)