小林製薬「紅麹」健康被害 大阪市が「食中毒」と結論 調査結果は来年3月ごろ取りまとめへ

サプリメントを摂取している女性

小林製薬の「紅麹」をめぐる健康被害の問題で、大阪市は10日、5回目の対策本部会議を開き、この健康被害を「食中毒」と結論付けた。

症状や規模については年内の取りまとめを目指すとしている。

5回目の対策本部会議では、「紅麹」の健康被害について「食中毒であると判断することが妥当である」との見解を示した。

大阪市は、判断の根拠について、大阪健康安全基盤研究所の調査で、一部の製品からプベルル酸が検出されたことや、国の調査でプベルル酸が腎障害を引き起こすことが認められたこと、さらに、プベルル酸を含む製品を摂取して健康被害を訴えていた患者について、診察にあたった医師が「食中毒」の届け出を行っていたことを挙げて説明した。 

一方で、この会議で初めて正式に「食中毒」と認められたものの、市はこれまでの「食中毒のおそれ」を前提に製品の回収・廃棄命令や、被害調査を行ってきたため、食中毒と認められたことによる新たな行政処分はなかった。

今後、専門委員会で、食中毒の具体的な症状や規模について議論し、年内の取りまとめを目指すとしている。

また、会議では、調査の詳細な進捗状況が報告され、死亡の申し出がある健康被害の調査については、9日時点で9割超が完了し、残り2例となったという。

一方で、被害申告は増え続けていて、健康被害のほか製品の製造過程などの調査も含め、一連の調査結果は来年3月ごろの取りまとめを目指すとしている。

参照元:Yahoo!ニュース