ガザ戦闘開始から1年、死者4万1000人超も終結見通せず 中東広域への紛争拡大に懸念

戦闘している兵士をイメージした写真

イスラエルとイスラム主義組織ハマスの戦闘が始まってから7日で1年となる。

パレスチナ自治区ガザの死者は4万1000人を超えるが、戦闘終結は見通せない。

イスラエル軍はレバノンへ地上侵攻を始め、今後は敵対するイランへの報復攻撃が焦点となる。

中東広域への紛争拡大が懸念される。

ガザを実効支配するハマスは昨年10月7日、イスラエル南部を奇襲し、戦闘が始まった。

1948年のイスラエル建国以来、パレスチナ人は抵抗を続けてきたが、異例の越境襲撃となった。

イスラエルではこの日、1438人が殺害され、251人の人質が拉致された。

101人はガザに拘束されたままで、うち35人の死亡が確認された。

イスラエル軍はこれまでにハマスの拠点約3万9900か所を攻撃し、ガザ全域をほぼ掌握したが、潜伏する戦闘員との戦闘が続く。

避難所の学校は空爆され、連日のように子供たちが巻き込まれている。

軍は5~6日にもガザ各地で大規模な空爆を行った。

ガザ保健当局によると6日現在、死者は4万1870人、負傷者は9万7166人に上る。

このうち子供の死者は1万6800人を超えた。

軍兵士はガザの地上戦で346人が死亡した。

戦闘が長引くにつれ、人道状況は悪化の一途をたどる。

国連によると、人口の9割にあたる190万人以上が避難民となり、96%が深刻な飢餓に直面する。

米国やカタールなどの仲介で人質の解放と戦闘停止を巡る交渉がこれまで断続的に続いてきたが、現在は停滞している。

イスラエルは、レバノンを拠点にハマスと連帯するイスラム教シーア派組織ヒズボラとの間でも攻撃の応酬を続け、首都ベイルートの空爆やレバノン南部への地上侵攻に踏み切った。

ヒズボラ幹部殺害などへの報復として、ヒズボラの後ろ盾となるイランが1日にイスラエルを攻撃したのを受け、イスラエルは反撃の構えを見せている。

参照元:Yahoo!ニュース