世界最大級の「火星の石」、大阪万博で初の一般公開へ 日本の観測隊が南極・昭和基地近くで採取

大阪万博をイメージした写真

政府は、来年4月に開幕する大阪・関西万博の目玉として、「火星の石」を展示することを決めた。

南極で日本の観測隊が発見した世界最大級の火星由来の隕石(いんせき)で、初めて一般公開される。

生命の起源を解明する重要な手がかりとなるもので、「いのち輝く」をテーマとする万博の象徴とする。

展示する火星の石は、2000年11月に日本の観測隊が南極の昭和基地近くで採取した。

ラグビーボールほどの大きさ(幅29センチ、奥行き22センチ、高さ16センチ)で、重さは13キロある。

国立極地研究所(東京都立川市)で保管されている。

極地研の分析で、隕石内部の希ガスの成分から火星から飛来したものと断定された。

約1000万年前に火星を離れ、数万年前に地球に到達したとみられる。

水と反応してできる鉱物が含まれており、火星に水が存在した証拠となる。

政府は、20年に日本の探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから持ち帰った砂の展示も検討している。

1970年の大阪万博では、アポロ12号が持ち帰った「月の石」がアメリカ館で展示され、注目を集めた。

政府は、今回の万博で月の石を再展示するよう、米国に働きかけている。

関係者は「宇宙探査の舞台は月から火星に移りつつある。万博を最先端の宇宙の魅力を発信する場にしたい」と話している。

参照元:Yahoo!ニュース