ワコールHDが連結子会社の現5工場を2つに集約、製造品種を再編し企業価値向上へ
ワコールホールディングスが、連結子会社であるワコールマニュファクチャリングジャパン(以下、WMJ)の生産拠点を長崎と福井の2工場に集約・再編し、福岡工場の譲渡および熊本工場と新潟工場の操業停止を行うと発表した。
現在WMJは、長崎、福井、福岡、熊本、新潟の国内に5ヶ所に工場を構え、主に国内市場に向けたブラジャーをはじめ、高価格帯インナーウェア等を製造。
将来的な市場セグメントごとの需要予測とブランドポートフォリオ戦略に照らし、標準品質・コストの観点で競争優位性の高い海外工場を最大限に活かし生産比率をさらに高める一方、細かい技術品質と納期の観点では追随を許さない国内工場の適切な再編を実現することが不可欠と認識し、今回の決定に至ったという。
今後は、工場を長崎と福井の2工場に集約し製造品種等を再編。
生産事業の効率的な運営、モノづくりを支える人財の育成、技術力・生産能率の向上といった、同社グループの競争優位性の確保に努め、企業価値向上を図るという。
福岡工場における製造事業と、これに付帯または関連する一切の事業と資産については、補正下着やインナーウェア、スポーツ、介護衛生用品等の受託製造を行うリライエンスに譲渡。
福岡工場の土地面積は6012平方メートルで、譲渡価格と帳簿価額は非開示とし、今回の譲渡により6000万円の譲渡損失が見込まれる。
また、熊本工場と新潟工場については、2025年1月末日を目処に操業停止を予定。
両工場で勤務する従業員に対しては、存続工場への異動あるいは希望退職者の募集を行う。
加えて、同社は中期経営計画のリバイズで開示した「アセットライト化の推進」の一つとして、保有不動産の整理を進めており、現在は賃貸用不動産として使用している旧福岡事業所跡地も国内の事業法人に譲渡すると発表。
同固定資産の土地面積は3367平方メートルで、今回の取引による譲渡益は76億円を見込んでいる。
譲渡先及び譲渡価額、帳簿価額は非開示とした。
参照元∶Yahoo!ニュース