エムポックスにWHOが緊急事態宣言、1年3か月ぶり アフリカ中部で感染拡大

サル痘の危険を訴えている人

世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は14 日、アフリカ中部で広がる感染症「エムポックス(サル痘)」について、約1年3か月ぶりに「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。

テドロス氏は記者会見で「エムポックスの急拡大を抑え人命を救うには、国際的な協調が欠かせない」と訴えた。

WHOの専門家グループはワクチン接種を推奨している。

WHOによると、エムポックスの新系統のウイルスが昨年見つかり、急拡大している。

コンゴ民主共和国では今年、1万5600人以上の感染と537人の死亡が報告された。

新系統はケニアやルワンダなど周辺国でも確認されている。

天然痘に似たエムポックスは元々アフリカの風土病だったが、2022年以降に欧米などで感染が拡大した。

日本の厚生労働省によると、国内では248人の感染が確認された。

WHOは同年7月に緊急事態を宣言し、感染が落ち着いた昨年5月に解除していた。

エムポックスはリスやネズミなどの「げっ歯類」やサルなどがウイルスを保有しており、かまれると人に感染する。

人から人へは肌の接触や性行為などでうつり、発疹のほか発熱や頭痛、リンパ節の腫れなどの症状が出る。

多くは発症後2~4週間で自然回復する。

参照元:Yahoo!ニュース