今年上半期の国際収支統計、経常黒字12兆6817億円 前年同期比59.2%増

国際収支の折れ線グラフをイメージした写真

財務省が8日発表した2024年上半期(1~6月)の国際収支統計(速報)によると、海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支の黒字は、前年同期比59.2%増の12兆6817億円だった。

自動車の輸出が伸びた一方、資源価格が下落したことなどで輸入額の伸びが抑えられた。

モノの輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2兆6118億円の赤字となり、赤字幅は49.6%縮小した。

輸出額は6.7%増の50兆6068億円だった。

米国向けの自動車の輸出が増えたことや、半導体製造装置なども増加した。

輸入額は1.1%増の53兆2185億円だった。

ロシアのウクライナ侵略で高騰していた資源価格が落ち着き、石炭の輸入が減るなどして全体の伸びは抑えられた。

企業が海外子会社から受け取る配当金など「第1次所得収支」は10.0%増の19兆1969億円の黒字で、半期ベースで比較可能な1985年以降で最大だった。

海外での金利上昇で債券の利子収入が伸び、円安で円換算額が膨らんだ。

モノ以外の取引を示すサービス収支は1兆7511億円の赤字だった。

赤字幅は15.4%縮小した。

サービス収支を構成する旅行収支は、訪日客の増加で過去最大となった。

同時に発表した6月の国際収支統計(速報)で、経常収支の黒字は前年同月比0.9%増の1兆5335億円だった。

6月として過去2番目の大きさだった。

参照元∶Yahoo!ニュース