アルツハイマー新薬「ドナネマブ」承認へ 原因物質標的、国内2例目

治療薬をイメージした写真

厚生労働省の専門家部会は1日、米製薬大手イーライリリーが開発したアルツハイマー病の治療薬「ドナネマブ」の国内での製造販売承認を了承した。

ドナネマブは、アルツハイマー病の原因とされるアミロイドβ(Aβ)を除去する働きがあり、同様の薬はエーザイと米バイオジェンの「レカネマブ」に次いで二つ目。

今後、厚労相が正式承認す。

アルツハイマー病は脳の神経細胞が壊れ、認知機能が徐々に低下する病気。

脳内にAβと「タウ」というたんぱく質が異常に蓄積することが原因と考えられている。

ドナネマブは昨年9月に国内で承認されたレカネマブと同様、Aβを除去し、進行の抑制を狙う。

対象は軽度認知症と、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)の人。

壊れた神経細胞の再生は難しく、症状が進んだ人は対象となっていない。

治験では、タウの蓄積が低~中程度の1182人を調べると、ドナネマブの点滴を受けた人は、偽薬が使われた人よりも、18カ月の試験期間で認知機能の悪化が35%抑えられていた。

治験に参加した約1700人全体でみると、偽薬と比べて22%の進行抑制がみられた。

一方、副作用もあり、ドナネマブを使った人の36・8%で脳内の浮腫や微小出血がみられた。

偽薬が使われた人では14・9%だった。

参照元∶Yahoo!ニュース