エヌビディア、「バックドア」ないと再表明 米政府に再考促す

米半導体大手エヌビディアは、自社の半導体製品にバックドア(不正アクセスのための裏口)やキルスイッチ(遠隔操作でデバイスを停止させる機能)は搭載されていないと改めて主張、こうした機能はハッカーや敵対者への「贈り物」になるとし、米政策当局に考えを改めるよう求めた。
5日に英語と中国語で公開したブログで述べた。
米政府は海外で販売する先端半導体に追跡・位置情報機能を搭載することを提案しており、これを懸念した中国政府が先週、エヌビディアを呼び出し説明を求めた。
米国ではホワイトハウスと上下両院が、米国の半導体企業に対し、輸出規制対象国への転用を防ぐため、位置情報認証技術を半導体に組み込むことを提案している。
ただ、この提案はまだ正式な規則になっておらず、技術的な要件も確立されていない。
エヌビディアは「半導体にバックドアやキルスイッチを埋め込めば、ハッカーや敵対者への贈り物になる。世界のデジタルインフラを損ない、米国の技術への信頼を傷つけることになる」と主張。
「『良い』秘密のバックドアなどというものは存在せず、そこにあるのは排除しなければならない危険な脆弱性だけだ」と強調した。
同社は先週も、自社の製品にはバックドアは存在しないと言明していた。
参照元:REUTERS(ロイター)