クグラーFRB理事が退任、8日付 トランプ氏歓迎

米連邦準備理事会(FRB)は1日、クグラー理事が8日付で退任すると発表した。
今秋から米ジョージタウン大学の教授に復帰する予定という。
任期は来年0月までだった。
クグラー氏は7月29─30日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)を欠席。
これは異例のことだった。
クグラー氏の早期退任によって、来年5月に任期が終了するパウエルFRB議長の後任選出プロセスや時期に影響が及ぶ可能性がある。
パウエル議長への批判を繰り返しているトランプ大統領が、将来の議長候補をクグラー氏のポストに指名する可能性があるという憶測も出ている。
トランプ氏は1日、FRB理事に空席ができたことを喜ばしく思うと表明。
また「パウエルは、バイデンが任命したアドリアーナ・クグラーのように辞任すべきだ」と自身の交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。
調査会社LHマイヤーのアナリスト、デレク・タン氏は「クグラー氏の行動に政治的な動機があるとは考えていないが、結果としてトランプ氏に厳しい決断を迫ることになった」と指摘。
「クグラー氏はトランプ氏に『FRBにこれほど圧力をかけ、人事の主導権を握りたいのであれば、ここに空席がある』とボールを投げたのだ」と述べた。
空席となる理事ポストをどのように埋めるかについては、不確実な要素が多く、トランプ氏が後任をどう選ぶかは不透明だ。
タン氏は、上院が休会中でも、大統領は一時的に後任を任命できると述べた。
また、後任がすぐに指名・承認されたとしても、任期は来年初めまでとなり、その後の扱いには不確実性がある。
一部のFRBウオッチャーは、理事は任期が切れても後任が承認されるまで職務を続けられると指摘している。
参照元:REUTERS(ロイター)