紙の保険証“有効期限切れ” マイナ切り替えで戸惑い 資格確認書で受診も

マイナ保険証をイメージした写真

マイナ保険証への移行に向けて1日から一部の健康保険証が有効期限切れになり、病院の窓口では朝から対応に追われている。

70代「いつもは保険証でしてました。きょうはマイナンバーカードで」

90代「だからきょうはマイナンバーに替えたわけ。今までは保険証だったけどね」

1日、病床数90を超える都内の総合病院の外来窓口には、「マイナ保険証」を持った患者が続々と訪れた。

7月末をもって後期高齢者医療制度の加入者全員と、自営業の人など、およそ7割の国民健康保険の加入者の健康保険の有効期限が切れ、「マイナ保険証」での対応に切り替わった。

職員「マイナンバーカードは持っていますか?」

患者「持っている」

職員「それでやってみましょうか」

患者「分からない」

初めてのマイナ保険証で、戸惑う人の姿も見られた。

板橋区医師会病院医事課 吉田桜課長代理「受け付け作業という意味では手間はかかります。患者さん個人で(マイナンバー保険証の)操作をしているので、高齢者が多いとこちらの手助けは必要になります」

一方、有効期限が切れたことを知らずに、紙の保険証を持参した人もいた。

職員「これ終わっちゃっているんです。きのうで。マイナンバーカード持っていますか」

患者「持っている。うちにある」

職員「それが新しい保険証になるので、これが古い保険証になっちゃっているんですね」

患者「どうしよう。きょう検査の予約が」

職員「きょうはこれで確認させてもらいますから」

来年の3月末までは、紙の保険証でも、病院側が確認すれば受診できるようになっているため、こちらの患者は今まで通り診療を受けることができた。

80代「知らなかったんです。何か書類が来てたと思ったけど、きょうからだと思っていなくて。全く考えないで来ちゃいました」

こうしたなか厚生労働省は、マイナ保険証を持っていない人に、その代わりとなる「資格確認書」を送っていて、これを提示すればこれまで通り、保険診療が受けられる。

ただし、この「資格確認書」、一見すると、紙の保険証とデザインも文言もほぼ同じ。

しかしながら、その経費はシステム変更などを含めて281億円もかかっているという。

資格確認書の必要性について厚労省は…。

「今までの健康保険証と記載内容も機能も同じです。ただ、今までの健康保険証は加入している人全員が対象でしたが、資格確認書はマイナンバーカードを保険証にひも付いていない人を対象に配っているものなので前提条件が違います」

参照元:Yahoo!ニュース