タマネギの中が茶色に 「鱗片腐敗病」かも? 食中毒の危険性も

家庭料理に欠かせない常備野菜のタマネギ。
切ったら茶色に変色していたことはないだろうか。
専門家によると、タマネギ内部の鱗片(りんぺん)が腐る「鱗片腐敗病」が考えられるという。
タマネギの生育に詳しい兵庫県立農林水産技術総合センターによると、鱗片腐敗病は土中の細菌が引き起こす。
栽培中のタマネギの茎にできた傷に土が付着して細菌が侵入すると考えられている。
雨が多いなど、天候不順の年に多く見られるという。
かなり腐敗が進んだタマネギなら、突き出た首の部分に汁がにじみ出るので見分けがつく。
ただ、腐敗が軽いと外側を見ただけでは判断が難しい。
生産や出荷の際は厳しく管理しているというが、それでも収穫後の貯蔵や家庭での保存の間に病気が進んでしまうことがある。
腐敗がある場合でも、センターの担当者は「変色した部分や腐敗した鱗片ごと取り除けば食べられる」という。
ただ、腐敗原因の病原菌以外にも2次的にいろいろな微生物が繁殖している可能性があり、「あまりに腐敗がひどい場合は廃棄した方がよい」と指摘する。
食べてしまった場合、食中毒の危険はあるのか。
量が少ない場合や加熱調理していれば「リスクは低い」というが、生で食べた場合は食中毒の危険性があり、注意が必要だ。
家庭での保存は、できるだけ風通しがよく、直射日光が当たらない軒下などの場所がよい。
逆に、ビニール袋などに密閉して露がつくような状態は、菌が繁殖しやすく要注意だ。
皮をむいたタマネギは冷蔵庫で保管する。
みじん切りしたものは冷凍保存もできる。
どの保存方法であっても、なるべく早く使い切るのがよい。
参照元:Yahoo!ニュース