小原日登美さん急逝 レスリング界悲しみ 吉田沙保里さん「日登美先輩の金メダルを見せてもらって勇気を」ダルビッシュ聖子さん「心から誇り」

故人をイメージした写真

レスリング女子で12年ロンドン五輪女子48キロ級金メダリストの小原日登美さんが18日に亡くなったことを受け、レスリング界を悲しみが包んだ。

五輪3連覇の吉田沙保里さん(42)が20日、自身のSNSを更新。

「ロンドンオリンピック過去最高の調子の悪かった私は日登美先輩の金メダルを見せてもらって特別な勇気をもらい金メダルを獲ることができました。ロンドンで一緒に金メダルを獲ることができてとても嬉しかったです。大学の先輩後輩として、ライバルとして、そして仲間として同じ時代に切磋琢磨できたことはかけがえのない日々でした。本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします」と、悼んだ。

吉田さんと小原さんはアテネ五輪、北京五輪の代表を争ったライバルで、小原さんは代表入りを逃し一度は現役引退したが、2010年に復帰。

減量を乗り越えて、女子48キロで悲願の五輪出場を果たし、31歳で金メダルを獲得した。

世界選手権は計8度の優勝を誇る。

ロンドン五輪を最後に現役を引退。

近年は自衛隊で後進の指導に当たり、21年には日本レスリング協会の理事に就任。

今年1月には五輪4連覇の伊調馨さんとともに、全日本女子チームの新スタッフに加わっていた。

元世界女王で、ダルビッシュ有投手の妻の聖子さんも自身のSNSで「この時代をあなたと駆け抜けたこと忘れないよ。サイボーグといわれたあなたのレスリングも。あなたが何度挫折しても私の夢でもあるオリンピックで金メダルをとった事、心から誇りに思ってた。安らかにね ご家族の皆様に愛を」と偲んだ。

小原さんに続き16年リオデジャネイロ五輪の女子48キロ級を制した登坂絵莉さんは「日登美さん もう会えないと思うととっても寂しいです。私には到底真似できないような道のりで掴んだ金メダル。苦労が詰まったロンドンオリンピックでのガッツポーズは鮮明に覚えています。私が高校3年生の時に一度だけロンドンオリンピックの国内予選で試合もしました。試合中に立っていられないと思ったのは後にも先にも日登美さんとの試合だけです。たったの4分の試合時間が本当に長く感じたな。何度も世界一になり、たくさんの苦労を乗り越えてきた方の強さを直に感じさせてもらった時間でした。いつ会っても穏やかで優しくかっこよい日登美さん。もっともっといろんなお話しを聞いてみたかった。心から尊敬する大好きな先輩。ずっとずっと忘れません」と綴った。

小原さんは青森県八戸市出身。

10年に元レスリング選手と結婚。

2児の母でもあった。

44歳だった。

参照元:Yahoo!ニュース