所沢市職員 立場悪用し親族のマイナンバー情報を不正入手か 埼玉県警

所沢市役所の外観を撮影した写真

親族14人のマイナンバー情報を不正に入手したとして埼玉県所沢市の職員の男が逮捕されたことがわかった。

男は入手した情報で親族らを自身や妻の扶養に入れ税金の控除などを不正に受けていたとみられている。

マイナンバー法違反の疑いで逮捕されたのは所沢市上下水道局の職員田中海斗容疑者(31)だ。

捜査関係者によると、田中容疑者は2023年2月から3月までの間で所沢市役所で市が管理するパソコン端末から住民基本台帳ネットワークシステムにアクセスし、自分の親族ら当時30代から90代の男女14人のマイナンバー情報を不正に閲覧し、 入手した疑いがもたれている。

住民基本台帳ネットワークシステムへのアクセス権は市役所でも限られた人しか持っていないが田中容疑者は事件当時、市民税課の主任を務めていてシステムへのアクセス権を持っていたということで警察はその立場を利用し犯行に及んだとみている。

マイナンバー法違反の52条を適用した検挙は全国初だ。

捜査関係者によると、この事件は去年11月に所沢市役所側から「職員が職務上の権限を利用し、職務の用以外のマイナンバーを照会し取得している」と埼玉県警に相談があり捜査が始まっていた。

今年3月には埼玉県警は田中容疑者の現在の勤務先である所沢市役所の上下水道局や田中容疑者の自宅などに家宅捜索に入り、警察はこれまでに田中容疑者のスマートフォンなどを押収している。

また警察は住民基本台帳ネットワークシステムへのアクセス記録も確認していて、こうした捜査から田中容疑者は勤務時間中に犯行に及んでいたとみている。

捜査関係者によると、田中容疑者は親族らのマイナンバー情報を手に入れたあと親族らの収入の状況などを調べ、親族らを自分自身や妻の扶養に入れる申請を行ったとみられている。

親族らを扶養に入れることで田中容疑者は自身の収入にあわせて還付される税金を不正に受け取ったり、自身が負担する税金の控除を受けたりしていたとみられ、警察は詐欺容疑も視野に今後、全容解明を進める方針だ。

参照元:Yahoo!ニュース